HISTORY & CORE COMPETENCE
当社の創立は、1936年に堺化学工業より貿易部を分離・独立し、従業員数20数名でスタートしたことに始まります。当時は、東南アジアへの輸出を主業務とし、中国に多くの出張所を開設しましたが、終戦により海外拠点が消失。戦後は、国内販売体制の強化に努めました。
1960年代の高度経済成長期には、ニューヨーク、台北、ロッテルダム、シンガポール※に海外拠点を設立し貿易業務を再開。しかし、1970年代末のオイルショックに端を発した業績悪化のため、80年代前半に当時有望であった電子材料に注力するとともに貿易取引の充実を図りました。
※ロッテルダム、シンガポールは後に閉鎖。
1990年以降は順調に業容・業績が拡大し、1994年には大阪証券取引所に上場。2000年代にはシドニー、ソウル、デュッセルドルフ、上海、イスタンブール、バンコクと相次いで海外拠点を設立。2012年にはインドネシアに合弁会社を設立し初めての製造業に進出し、現在へと続いています。
創業以来、一貫して、総合化学企業である堺化学の直系商社という強みを生かして、多種多様な化学品をラインナップし、産業界のさまざまなニーズに対応することでモノづくりを支援しています。
1936年2月 | 堺化学工業株式会社より貿易部を分離独立し、当社設立 |
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1968年10月 | アメリカ(ニューヨーク)に現地法人設立 |
1994年4月 | 大阪証券取引所に上場(新二部、初値725円) |
2002年2月 | ISO14001認証取得※1(国内拠点 認証取得) |
2005年2月 | ISO9001認証取得※1(国内拠点 認証取得) |
2012年9月 | インドネシア(スラバヤ)に合弁会社設立(製造業進出) |
2013年7月 | 東京証券取引所に上場(二部) |
2016年2月 | 創立80周年を迎える |
2022年4月 | 東京証券取引所スタンダード市場に市場区分変更※2 |
※1 現在の認証範囲は電子材料部のみ
※2 2023年8月、堺化学工業株式会社の完全子会社となり、上場廃止
当社の取扱製品は大きく分類すると化成品・衛生材料・合成樹脂・電子材料・鉱産品・産業資材に分けることができ、取扱商品の合計数は約10,000品種と豊富な商品ラインナップを有しています。
化成品 | 無機、有機化学品を幅広く国内外に販売。地球環境を保護する脱硝、脱臭触媒なども取り扱っています。 |
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衛生材料 | 海外で普及が進む子供用オムツや、国内の高齢化で拡大する大人用紙オムツ用の資材を販売。また、オムツの主原材料となる高吸水性樹脂の海外向け販売も行っています。 |
合成樹脂 | アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂を主体に販売。樹脂製品としては、道路交通標識用の反射シート、安全衣類等の反射クロス、土木資材等を主に取り扱っています。 |
電子材料 | エレクトロニクス機器に欠かせない電子セラミックス部品の加工で使われる、超微細かつ分散性、焼結性に優れたチタン酸バリウムを中心とするペロブスカイト化合物を販売。 |
鉱産品 | 酸化チタンやストロンチウム化合物、バリウム化合物の原鉱石となるイルメナイト、セレスタイト、バライト等の輸入を主に取り扱っています。 |
産業資材 | 各種土のう、土木シート、目地材、防塵・防砂ネットをはじめとした建築・土木資材を中心に取り扱っています。最近では、これまで蓄積してきた技術や実績を活かし、復興・除染といった環境・防災関連製品の開発・拡充にも取り組んでいます。 |
当社の取引先数は約2,000社。社員一人一人が取引先のパートナーである意識を持って、日々業務を行っています。刻々と変化する世界の産業動向に関する情報を、社員全員が共有できる体制をつくり、その中からお客様にとって有益な情報をスピーディーにお伝えすることで、お客様のモノづくりをしっかりと支援しています。さらに、2005年にISO9001の認証を取得し、継続的な業務改善に取り組んでいます。
堺化学工業を親会社に持つメーカー系商社である当社は、商品知識の面で確かな裏付けを持っています。その知識をベースに、「お客様はいま何を必要としているのか、何を求めているのか」に焦点を当て、お客様の潜在ニーズを探り、ベストな素材を提案することができます。
高度化するお客様ニーズを満たすために、現存する素材で条件が合わなければ、その条件を満たす新素材を素材メーカーと協力して開発し、お客様に提案することができます。また、収集したマーケット情報を、パートナーである素材メーカーにフィードバックし、市場が求め得る素材開発にも貢献しています。
堺商事は設立当初より広く海外に目を向け、アメリカ、アジア、オセアニア、中東に8ヶ所の海外拠点を有し着々とグローバル化を図っています。現在、貿易比率は売上全体の約50%となっており、今後さらにこの比率を高めるべく、国際化戦略の推進に注力しています。
海外拠点には全社員の約10%が駐在しており、グローバルな情報ネットワークを構築しています。そこで得られた情報を、国内の業務推進部を中心に収集し、分析、発信を行っています。大手企業と違うフットワークの軽さと専門性で、仕入先・得意先各社のニーズに沿った個別の情報提供や提案を通じ、お客様のビジネスチャンス拡大に貢献しています。